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なお,ベクターウイルスは“生きた”ウイルスとしてヒト体内に入るため,元のウイルス自体に病原性があっては困ります.当然のこととして,'''ヒトには一切病気を起こさないウイルス'''だけがベクターウイルスとして選ばれます.
ヒト用ワクチンとしては,エボラウイルスに対して実用化された「[https://en.wikipedia.org/wiki/RVSV[コロナワクチン_ウイルスベクターワクチン-ZEBOV_vaccine 治験#ウイルスベクターワクチンのヒト初実用化はエボラワクチン|rVSV-ZEBOV vaccine]」が最初です(※エボラワクチンの経緯は後述).]」が最初です.
なお古典的なワクチンに比喩するのは,ちょっと難しいです.“生きた”ウイルスを接種するという点では生ワクチンのようにも思えますが,今回のAstraZenecaワクチンでは自己複製機能つまり増殖機能を欠失させた「チンパンジー・アデノウイルス」を使っているため,厳密には“生きた”ウイルスとは言えません.組み換え遺伝子をヒト細胞へ運ぶベクターとしての役割のみに注目すれば,mRNAワクチンと同じく不活化ワクチン的な要素が強いと言えるかもしれません.つまり,古典的なワクチンに喩えるのは難しいですね.

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