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編集の要約なし
{|class="wikitable
|-
!style="width:8em;"|免疫グロブリン<br>クラス
!style="width:7em;"|H鎖<br>アイソタイプ
|-
|IgG
|γ ガンマ
|-
|IgM
|μ ミュー
|-
|IgA
|α アルファ
|-
|IgD
|δ デルタ
|-
|IgE
|ε エプシロン
|}
==免疫グロブリンのクラス免疫グロブリンの各クラス同士は何が違うのか?==前項では単量体としての免疫グロブリンの分子構造を確認しました.免疫グロブリンは上述の歴史のとおり5種類のクラスが発見され,その分子構造も後に明らかにされました. では,これら5種類はいったい何が違うのでしょうか? 抗体という機能を果たすためになぜヒトは5種類もの異なる免疫グロブリンを持っているのでしょうか?
既にお気付きのとおり,H鎖のアイソタイプはそのまま免疫グロブリンのクラスと対応しています.どのクラスもヒト血清から発見されましたが,5種類とも血中に混在して漂っているんでしょうか?
というか,先に免疫グロブリンの各クラスが発見され,後にH鎖の構造が解析されて各アイソタイプが対応するギリシャ文字で命名された,と言った方が正確でしょう.抗原が侵入したらいったいどのクラスが結合しに行くんでしょうか?
{|class="wikitableそもそも5種類の役割に違いはあるんでしょうか?|-!style="width:7em;"|H鎖<br>アイソタイプ!style="width:8em;"|免疫グロブリン<br>クラス現代免疫学では,5クラスの免疫グロブリンがそれぞれヒト体内の異なる場所で発現され,抗体としてもそれぞれ異なる役割を担っていることを明らかにしています.|-|γ ガンマ本項は一般的な免疫学の教科書に記載されていることを基にしています.|IgG|-|μ ミュー|IgMIgD の機能については,教科書的には「ほとんど不明」ですが,2018年発行の下記論文を参考にしました.{{Quote|content=[https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/eji.201646547 Gutzeit C, Chen K, Cerutti A. The enigmatic function of IgD: some answers at last. Eur J Immunol. 2018;48(7):1101-1113. doi:10.1002/eji.201646547]}}|α アルファ|IgA===免疫グロブリンのクラスごとの重合体 polymer===|-|δ デルタ|IgD|-前述の免疫グロブリン模式図は単量体を示しましたが,実際にはクラスごとに異なる重合体 polymer 構造をしています.|ε エプシロン|IgE|}単量体 monomer,二量体 dimer または五量体 pentamer の3種類のいずれかです.
===免疫グロブリンのクラスと重合体 polymer===免疫グロブリンクラスは単なるH鎖アイソタイプの違いだけではありません.単量体はさておき,なぜ二量体や五量体を形成する必要があるのか,重合体を形成することに分子としてどのようなメリットがあるのか,サイト管理者が調べた限りではわかりませんでした.
実際の分子としては,IgG/M/A/D/E の各クラスは単量体 monomer,二量体 dimer または五量体 pentamer のいずれかの重合体 polymer を形成し互いに異なっています.結合する確率が上がるとか,細胞内移送や細胞膜表現に有利とか,何か分子学的な機序があるんだと想像します.
また,IgG具体的には下記のとおりです.なお,IgG/D/E はいずれも単量体ですが,分子構造はそれぞれ少しずつ異なります.
{|class="wikitable

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