差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
==抗体 antibody と免疫グロブリン immunoglobulin==「抗体 antibody」という用語から下記の構造の分子を思い浮かべることでしょう.{{Floating_Menu}}
[[file:Antibody.svg|300px]]
 
厳密には,物質としての分子を指す場合は「免疫グロブリン immunoglobulin」と呼ぶべきでしょう.
 
「抗体」とは,何らかの抗原 antigen(の表面の特定のエピトープ epitope)に結合する能力がある免疫グロブリンを指します.
 
分子の呼称が「免疫グロブリン immunoglobulin」,その抗原(エピトープ)結合機能に目を向けた呼称が「抗体 antibody」と言えるでしょう.
 
==分子としての免疫グロブリン immunoglobulin==
免疫グロブリンは下記の構造をしています.
 
[[file:Antibody basic unit.svg|400px]]
 
左右対称の構造には,H鎖 heavy chain(図の<span style="color:royalblue;">'''青色'''</span>と<span style="color:khaki;">'''黄色'''</span>) と L鎖 light chain(図の<span style="color:lightgreen;">'''緑色'''</span>と<span style="color:hotpink;">'''赤色'''</span>)があります.より長く分子量がより大きい(重い heavy)H鎖は,左右一対で「Y」の字のような形を作っています.より短く分子量がより小さい(軽い light)L鎖は,「Y」の上側を挟むように付いています.
 
===可変領域 variable domain,定常領域 constant region,抗原結合部位 antigen-binding region===
H鎖とL鎖それぞれの先端は,抗原(のエピトープ)の形に応じて分子構造がダイナミックに変化する領域であり,「可変領域 variable domain」と呼びます(図の「V<sub>H</sub>」および「V<sub>L</sub>」).
 
可変領域以外のH鎖およびL鎖を「定常領域 constant domain」と呼びます.
 
V<sub>H</sub>とV<sub>L</sub>が組み合わさった箇所で抗原(のエピトープ)に結合します.これを「抗原結合部位 antigen-binding region」と呼びます.
 
===H鎖のアイソタイプ isotype===
H鎖の分子構造にはアイソタイプ(同形)が5種類あることがわかっています.5種類のアイソタイプは下記のとおり命名されています.
{|class="wikitable
|-
!H鎖のアイソタイプ
|-
|γガンマ
|-
|αアルファ
|-
|μミュー
|-
|δデルタ
|-
|εエプシロン
|}
 
ギリシャ文字のアルファベットは「α,β,γ,δ,ε,ζ,……」で,「μ」は12番目です.
 
5種類がなぜこのような命名なのか,もしアルファベット順ならなぜβがなくて飛び番(?)のμが含まれているのか?
 
それは次のガンマグロブリン・サブクラスの項で説明しましょう.
 
こちらの論文によると,
{{Quote
|content=[https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1038/icb.1997.10 Black CA. A brief history of the discovery of the immunoglobulins and the origin of the modern immunoglobulin nomenclature. 1997;(July 1996):65-69. doi:10.1038/icb.1997.10]}}
,種々教科書等を調べましたが不明でした.命名理由が判明し次第追記します.
 
===免疫グロブリンのクラス===
 
 
====グロブリン globulin====
====ガンマグロブリン,γグロブリン gamma globulin====
====免疫グロブリン immunoglobulin====
===臨床検査としての抗体===

案内メニュー