肺炎球菌結合型ワクチン(小児用13価)

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リスク低減

Bate J, Borrow R, Chisholm J, et. al. 13-valent Pneumococcal Conjugate Vaccine in children with acute lymphoblastic leukaemia: protective immunity can be achieved on completion of treatment. Clin Infect Dis. 2019 Oct 5. pii: ciz965. doi: 10.1093/cid/ciz965.

化学療法実施ALL患児へのPCV13接種のタイミング(2019年)

【背景】
侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)リスクが増加する急性リンパ性白血病(ALL)患児に化学療法中および化学療法後にPCV13を接種すると、免疫原性はどう変化するか

【方法】
ALL患児118を下記3群に割付

Group1 維持化学療法中に接種 39人
Group2 化学療法終了時点に接種 37人
Group3 化学療法6か月後に接種 37人

防御レベルの免疫応答を下記と定義

  • 12の血清型中10以上において、接種後1か月および接種後12か月時点における血清型特異的IgGが0.35μg/ml以上かつ接種前に比して4倍以上の上昇であること

【結果】

防御レベル到達割合
接種後1か月 接種後12か月
Group1 12.8% (CI 4.3-27.4) 0%
Group2 59.5% (CI 42.1-75.3) 37.9% (CI 20.7-57.7)
Group3 56.8% (CI 39.5-72.9) 43.3% (CI 25.5-62.6)

【結論】
化学療法終了直後の接種でも、半年後の接種と同程度の患児で免疫獲得できることが示された。現行のガイドラインよりも早期の接種が可能かもしれない。