コロナワクチン 出血傾向患者
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新型コロナワクチン総目次
総論 | ||||||
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治験+承認後研究 | |||||||
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更新履歴
日付 | 更新内容 |
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2021年2月16日 | 一般公開 |
出血傾向のある患者では筋注後出血に注意
3ワクチンとも投与経路は筋注です.ワクチンの筋注は特別な理由がない限り三角筋を用いますし,3ワクチンとも治験では三角筋にしか投与していません.
アスピリン等による抗血小板療法,ワーファリンやDOACによる抗凝固療法,疾患に伴う出血傾向や血友病等の出血性疾患など,易出血性がある患者では筋注による出血や血腫形成のリスクがあります.
易出血性がある場合のワクチン筋注については,教科書的原則として下記が適用できます.
英国Greenbook(PDF7ページ)も参照してください.
- もしも抗血小板療法または抗凝固療法を開始する前に接種が可能ならば,接種中は治療を保留し,2回接種完遂後に治療を開始する.その場合接種から治療開始までは特に間隔を空ける必要はない
- もしも出血性疾患の定期治療中であれば,可能な限り治療直後(出血傾向が最も低い時期)にワクチンを接種する
- 治療中断が困難な場合や,その他易出血性がある状態で接種する必要がある場合は,なるべく細い針(23G針または25G針;筋肉に届かせるために長さは25mm)を使用し,抜針後は接種部位を2分以上強く圧迫して充分に止血する
もちろん,2.および3.の場合には,注意深く接種したとしても出血が長時間続くリスクや血腫形成のリスクがあることを充分に説明し同意を得る必要があります.
また,疾患主治医に事前にコンサルトすべきであることも当然のことです.
なお,皮下注でも効果と安全性が確認されているワクチンであれば筋注の代わりに皮下注を選択できますが,3ワクチンについては筋注しか検証されていないため皮下注は選択できません.